波瀾の3日目 ハルビンから再び瀋陽へ
旅行3日目、2019年6月21日。前日は偶然出会った張君親子と、美味しい白酒と東北料理を堪能して、ホテルで倒れるように眠りました。
2日目の記事は以下のURLからご覧ください。
この日は、一度瀋陽に戻って半日観光をし、その後に大連へ向かいます。
ハルビン西駅8時57分発、瀋陽駅11時29分着の列車を事前に予約していたので、早起きしたかったのですが、前日の宴席のせいもあり少し寝坊。
急いで荷物をまとめて、美しい街並みをカメラに収めるために散策します。
ホテルの前の景色。中洋折衷といいましょうか、不思議な景色です。石畳を歩く足音や、街に響く話し声の感じは、どこかイタリアの古い街並みを思い出します。それなのに、看板はすべて漢字、独特です。
朝の中央大街。並木が美しく、木漏れ日が心地よいです。
散歩をして全く飽きない景色です。
ショーウインドーにこのようにソーセージが置かれているお店をよく見かけました。名産なのでしょうか。
中央大街を端まで行くと斯大林公園というところに行きつきます。斯大林はスターリンと読みます。当て字です。ソ連のスターリンにちなんだ名前なのでしょうか。
斯大林公園は、ハルビンを流れる松花江という川沿いにあります。
松花江。この川の向こうには、太陽島公園という場所があり、そこはよくテレビでも紹介される氷雪祭りという雪まつりの会場になる場所です。ロープウェイがあり、川を渡れるらしかったのですが、時間的に厳しく断念。冬の時期はこの大河が凍り付くそうです。
列車の時間の一時間前になったので、斯大林公園近くからタクシーを拾ってハルビン西駅に向かうこととします。前日、駅から街までバスで20分くらいだったので、余裕を持った判断、、、の筈でした。
しかし、私はハルビンの朝の通勤ラッシュをなめていました…。道路は大渋滞、しかも幅寄せとか割り込みのオンパレードでクラクションの嵐。遅々として進みません。誇張なく一つの信号に10回待ちくらいの状態でした。
時間は刻々と迫り、この次の交差点を抜けたら車の流れが良くなってくれと祈りながら助手席から前方を眺めておりました。しかし、状況は好転せず、結局列車の発車時刻には全く間に合いませんでした。運転手もさすがにこの人大丈夫だろうか…という慈愛の目でこちらをチラチラ見てきます。まぁこれは仕方がないことですので、あきらめて再度切符を買うことにしました。
ハルビン西駅に大幅に遅れて到着し、瀋陽行きの切符を無事再度購入しました。次の列車の時間まで1時間くらいありますので暇をつぶします。
駅前の風景。高層マンションが立ち並んでいます。
駅の食堂に入ってみます。まだ入国して一度も食べていない餃子を食べて、この失意、怒り、悲しみという負の気持ちを拭おうという魂胆です。
水餃子。結構ずっしり具が入っているのに破格の値段だった覚えがあります。とっても美味しくてすっかり機嫌も戻ってしまいました。
駅構内にて。公衆電話かと思ったら、カラオケボックスでした。一人用なのでしょうか…ガラス張りなのも興味深いです。中国の皆さんメンタル強いな…
気を取り直して、瀋陽行きの和階号に乗車です。10時半くらいの列車でした。やはり事前にとっていたチケットよりは若干高かった気がします。
昨日の疲れを取りつつ、13時に瀋陽駅に到着。
翌日、大連から帰国する航空券を持っていますので、この日は日中瀋陽を観光して夕方大連に向かいます。そのため、貴重な瀋陽での滞在時間をだいぶ奪われてしまいました。
中街という中心部に地下鉄で行ってみます。これはSuicaのようなICカードではなく、切符としての一回きりのチケットでした。出場する時に改札機に回収されます。
目抜き通りを歩いてみます。西洋風の建築が立ち並んでいます。有名なブランド店が目抜き通り沿いに沢山あって、大勢の人で賑わっていました。
さっき餃子を食べたのに、懲りずに餃子を食べようかなと思い、老舗の老辺餃子館というところに行ったのですが、あまりにも長蛇の列だったので断念。ちなみに新宿に老辺餃子館の支店があります。味が同じなのかは分からないのですが。
裏路地はこんな感じで、屋台が軒を連ねています。ファッショナブルな若者たちが大きな串をほおばり歩いているのが印象的でした。
お昼は、偶然見つけたラーメン屋さんに。蘭州拉麺という中国全土で大人気らしい、中国西部のラーメンです。牛の出汁で塩味の効いた拉麺でかなり美味しいです。日本でもかなりうける味な気がします。埼玉県は西川口にザムザムの泉という蘭州料理が絶品のお店があるという情報を何度か目にしたことがあるので、懐かしい味を求めて行ってみたいものです。
腹ごしらえの後は観光に。
瀋陽故宮博物院というところに来てみました。ここは清朝が北京に都を移す前までの、宮殿だそうです。中街の目抜き通りから路地を通って大体10分くらいで着きました。中国らしい建物が建て並んでいます。
中の見学は有料です。あまり時間が無かったのと、旅行中によく発症してしまう倹約志向により、見学はせず外からだけ楽しみました。
瀋陽故宮博物院をあとにします。街の至る所から京都タワーを大きくしたようなタワーが見えて、気になったので向ってみることにしました。展望台があればものすごく見晴らしがいいだろうなと期待しながら地下鉄に乗ります。
青年大街駅で乗換えて、地下鉄2号線の青年公園という駅で下車します。
このタワーは彩電塔というらしいです。残念ながら立ち入り禁止になっていましたので、タワーのある運河沿いに座って、一休みをしました。
綺麗な空です。運河は水質がかなり悪いらしく、魚が何匹も浮いていました。そこでも魚釣りをしているおじさんたちが多数。
このあと、16時55分瀋陽発大連行きの予約をしていたので、朝の苦い経験の二の舞にならぬよう早めに瀋陽駅に到着しました。
瀋陽駅で発券する時に、窓口の人が私のチケットについて熱心に何かを訴えかけてきます。全くその意味が分からないでいるとあきらめられました。よく分からず、何だろうと思いながら改札に向かいました。
すると改札で切符がはじかれてしまいました。そこにいた駅員さんのジェスチャーが上手く、君が持っているのは瀋陽北駅からでる列車のだよと言っているのが理解できました。
発車の時間まであと30分くらい…瀋陽北駅は地図で見たら3キロくらい…あきらめるのはまだ早いので急いでタクシー乗り場に向かいます。
本日二度目のタクシー、そしてまた列車の時間に追われています。今回のは確実なる自分の見落としですが。東海道新幹線に乗ろうとして上野駅にいるみたいな状況だったのでしょう…
瀋陽北駅に着いたのは発車5分前くらいでした。走るのは嫌いだけどやむなしです。走って、手荷物検査を受けて、また走って…飛び乗れました。もう写真を撮ったりする余裕もなくただ水を飲んで、そして寝ながら大連へと向かいました。
大連北駅に着いたのは18時54分定刻でした。そこから地下鉄に乗り換えて連合路という駅に向かい、ホテルを目指します。駅を出るとほのかに潮風の匂いがして港町なのがすぐに分かりました。そして瀋陽やハルビンより穏やかで、どこか日本の街のような印象を受けたことが忘れられません。
大連の街は次の記事でご紹介します。この日は無事チェックインを終え、近くの餃子チェーンに行きました。
喜家徳という水餃子チェーンに行きました。
テーブルにメニューの印刷された紙と鉛筆があり、チェックを入れたら持ってきてくれました。
列車に乗るために、2度も波瀾な目にあいましたが、これもこれで旅の醍醐味の一つですね。ハルビンビールとエビ餃子を食べて、大連に無事付けたことに安堵しながらこの日を締めくくりました。
翌日は、飛行機の時間まで大連の街を散歩します。
次の記事に続きます。